延長床版システムプレキャスト工法プレキャスト延長床版・プレキャスト踏掛版

NETIS登録番号 (旧)KT-090058-A

延長床版システムプレキャスト工法

延長床版システムプレキャスト工法は、伸縮装置を橋体から盛土部へ移設し、通行車両からの衝撃を緩和することができる工法です。底版部および延長床版部にはプレキャスト版を採用し、大幅な工期短縮、作業の簡略化を可能にしています。底版は踏掛版を兼用することを標準とし、踏掛版の設計に準拠しています。

特徴

延長床版システムプレキャスト工法はNEXC03社、(株)ガイアート、ジオスター(株)との共同特許です

  • コッター式継手で版同士を接合するため、車線ごとの施工が可能である。
  • プレキャスト版で施工するため、設置精度及び品質が良い。
  • 延長床版と底版において、安定した滑動が得られる。
  • 短期間での設置・撤去が可能である。
  • リフトアップ機能により、土工部の沈下に対応できる。
  • 底版は踏掛版の機能を有しており、プレキャスト踏掛版として利用できる。

延長床版システムプレキャスト工法の効果

橋台部で発生する不具合を解決・抑制

  • 車両による騒音
  • 振動低減土工部沈下による段差防止橋梁に対する衝撃の緩和
  • 遊間部からの漏水での桁端
  • 支承の劣化の防止で、橋梁の健全度を維持
  • スムーズな走行性、快適な乗り心地
  • ライフサイクルコストの削減
  • 震災時に緊急輸送車両の通行帯確保

延長床版システムプレキャスト工法による騒音の低減

現状、橋梁部と土工部との境には、伸組継手(フィンガージョイント等)が設置されています。この箇所の前後で段差が生じることで、車両通行時の騒音・振動並びに橋体の振動が発生してしまいます。
延長床版システムプレキャストを使用し、遊間部の伸縮継手を土工部に移すことで、騒音・振動を抑えることができます。

プレキャスト踏掛版として

踏掛版は、盛土部と橋台部の接続部に設置されるコンクリート版であり、車両通行時の段差による衝撃を緩和する役割を担います。

これにより、走行性の低下を防止するとともに、補修・補強にかかる維持管理費の低減にも寄与します。

また、地震時における段差発生の抑制対策としても有効です。

プレキャスト踏掛版は、コッター式継手を採用することで、短期間で高品質かつ高耐久な一体構造を実現できる工法です。

急速施工と高耐久(長寿命化)の両立が可能となり、震災時における早期復旧にも貢献します。

撮影:株式会社R2SJ 井手迫 瑞樹

施工手順

1
底版の設置
2
高さ調整
3
裏込めグラウト充填
4
延長床版設置
5
コッター式継手締付状況
6
施工完了

災害対策としての延長床版システムプレキャスト工法の活用についてはこちら